■メタボリックシンドロームとは
2006年時点での有病者数約1300万人。予備軍約1400万人。 メタボリックシンドロームとは肥満症や高血圧といった将来的に動脈硬化を引き起こす可能性のある危険因子を複数持っている病態のことを指します。 動脈硬化とは一種の老化現象ですが、危険因子が加われば加わるほど進んでいきます。動脈に硬化が起こると、血液の通り道が狭くなったり、詰ったり、裂けたり、破裂したりすることにより、組織・臓器全体に血行障害を起こします。 心臓病や脳梗塞など致命的な病気に関わってきます。 内臓脂肪症候群は、医療費の約3割を占める糖尿病や脳卒中、心筋梗塞などの生活習慣病の大きな原因とされ、08年度からは保健師が積極的に介入指導することを厚生労働省も方針としてうち出しています。 ■メタボリックシンドロームの診断基準 ![]() ![]() ![]() ・へそ周りのウエスト:男性 85cm以上 女性 90cm以上 であり ・高血圧・高血糖・高脂血症のうち2つ以上該当する。 と定めています。 ■原因 原因は「肥満」です。肥満は2つのタイプがあります。 ・皮下脂肪肥満:一目で肥満とわかる体形が特徴。「洋なし型肥満」とも。 ・内臓脂肪肥満:外見では分かりにくいがお腹がぽこっと出ているため「りんご型肥満」とも。 メタボリックシンドロームの原因になるのは下の内臓脂肪肥満です。 内臓に脂肪がつくと、血液中に脂肪が溶け出したり内臓に負担がかかることで、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病を発症する危険性が高まるためです。 ■予防するには? 原因が肥満ですので、肥満を予防・改善することが先決で、食生活を見直すことが重要です。 肉中心の欧米型の食事は、肥満の最大の原因となります。 ![]() 内臓脂肪は比較的容易にたまるものの、容易に燃焼することができるので、日々の食事や運動を心がければ減らすことは十分に可能です。 栄養バランスが偏らないことが前提となりますが、まずは食事の量を。腹6〜7分目。肉類を減らし、魚・野菜を増やします。 1日3食、出来るだけ決まった時間にゆっくり食べます。まとめ食いは太りやすくなるだけでなく、血糖の変動も大きくなります。 運動はいきいきと継続して行います。 有酸素運動は肥満防止のほか、体力の増進、内臓機能の活性化、ストレス解消に効果的。 しかしやりすぎはよくありません。心疾患のある方は医師の指示に従ってください。 運動頻度、時間の目安は ・運動強度:うっすら汗をかくも、ハァーハァーならずに隣の人と会話できる程度 ・運動頻度:1週間に3回 ・運動時間:1回につき、20〜30分 体力にあった運動を行いましょう。 (ストレッチ・ウォーキングなど)
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■介護予防とは
![]() ■介護予防が目指すもの ![]() ■介護予防で行われるもの ・市町村で行われる地域支援事業の介護予防プログラム ・介護保険サービスによる新予防給付 の2つが行われます。運動教室や栄養改善事業または口腔機能改善事業などへの参加となります。 地域支援事業では介護保険を申請し、非該当となった方、健康診断時や民生委員によって 選出された方を対象に3ヶ月間を一区切りとして行われます。 介護保険サービスでは申請後、要支援1・2・要介護1と認定された方を対象に3あるいは 6ヶ月一区切りとし行われます。 =要支援・要介護の目安= 要支援:介護が必要とならないよう支援が必要で、次に該当しない ・疾病や外傷などで心身の状態が安定しない。 ・認知機能や思考及び感情に障害があり適切な理解が困難 要介護1:薬の服用、電話の利用など手段的日常生活動作の能力が低下し、部分的な介護が必要 非該当:介護保険のサービスが必要とは認められない。※地域支援事業の利用が妥当 ■なぜ運動教室か ![]() 高齢者は考えられていた以上に高い潜在能力を持っています。 ■運動は介護予防のための一手段。大切なのは閉じこもりを予防すること 筋力トレーニングは要介護状態になるのを防ぐための一手段です。 介護予防に対する制度も整備されつつあるものの、閉じこもっていては有効とはなりません。 ![]() ========================================= (閉じこもりの概念) 1日のほとんどを家の中、あるいはその周辺(庭先程度)で 過ごし、日常の生活行動範囲が極めて縮小した状態。 (閉じこもりの定義) 日常の外出範囲が(週1回程度以下) (閉じこもりのタイプ) ・身体に障害があって、「外出が困難、あるいは出来ない」 ・・・3〜4割 ・身体に障害がないか、あっても軽度なものであるにもかかわらず「外出しようとしない」 ・・・6〜7割 (閉じこもりの原因) ・身体的・精神的要因 歩行障害、認知障害、失禁(尿・便)、その他 ・心理・社会的要因 社会的・家庭的役割の喪失、友人・近隣との交流の減少、生活意欲・楽しみの減少、 家族への依存心、障害の受け止め方、その他 ・環境的要因 家族の介護機能、家屋の構造・周辺環境、その他 ========================================= 従って、 介護予防には個々人の気持ちも大切ですがそれだけでなく、活力を引き出せる、その活力を持続させるような地域ぐるみでの取り組みが重要となります。
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